移動を便利にするためにはエレベーターを導入するのもひとつの手段です。今回はエレベーターの取り付けにかかる費用についてご紹介します。
エレベーターを取り付ける際の費用相場
本体代250万円から。取り付け工事費は40万円から
かつては一般の住宅に取りつけることなど考えられなかったエレベーターですが、年々高まるニーズの増大によって、以前よりも手の届く価格帯になってきています。
エレベーター本体の費用相場は約250万~350万円となっているようです。高いものだと500万円以上のものもあります。これに加えて、取り付け工事費が発生します。取り付け工事費は設置する店によって異なりますが、約40万~100万円が相場のようです。
ただし、建物の構造や階数によってこれ以上の費用が必要になる可能性もあります。

また、元々他の建具がある場所に新たにエレベーターを取り付ける場合は、既存の建具の撤去作業なども必要になってくるため、さらに費用が発生する場合があります。
エレベーターを取り付ける際の3つの注意点
エレベーターの設置条件を満たしているか確認が必要
まずは、エレベーターリフォームをしたい建物が設置条件を満たしているかを確認しましょう。基本的に、次の4つの点は満たしている必要があります。
- 1981年(昭和56年)6月以降着工の建物であること(新耐震基準であること)
- 確認済証・検査済証の交付を受けた建物であること
- 防火面での現行法令に適合していること
- 建築当時の確認申請通りの建物であること(大規模増築をしていないこと)

もしこれらの条件に該当しない箇所がある場合は、行政との事前協議が必要になります。
維持費用、定期点検費用が必要になる
エレベーターには、維持費用もかかります。電気代については、1日に20回使用した場合でもひと月500円前後と手ごろですが、定期的に行わなければならない点検費用も必要となってきます。

点検費用は年間約5万~8万円が相場のようです。この点も注意しておきましょう。
安全性能の高い製品を選択する必要がある
エレベーターはとても便利な設備ではありますが、万が一の事態に対する備えのある製品を選ぶことも重要なポイントです。
エレベーターは一定の非常時になると動作を止め、ドアを開けることができなくなります。もし人が乗っている時に停電や地震、火災や不測の故障などが起きると、人が中に閉じ込められてしまうことも考えられます。実際、家族全員でホームエレベーターに乗った際に突然故障して長時間中に閉じ込められてしまい、命が危うい状況に追い込まれた家族もいます。

危険を回避するためにも、ビルやマンションのエレベーターのように24時間の遠隔監視システムがあるかどうか、停電時や故障時の運転動作はどうなっているのかなどを確認して、万が一の時でも安心な製品を選びたいものですね。
エレベーターのリフォームは慎重に
エレベーターのリフォームは、工事費込みで約300万~500万円の費用がかかります。導入後も維持費、点検費も必要となります。決して安い買い物ではありませんので、建物へ与える影響や安全性、必要性を十分に考慮して検討しましょう。