キッチンのリフォームを考えたとき、ガスコンロにするかIHクッキングヒーターにするかは大きなポイントになります。この2つには大きな違いがありますので、自分に合った方を設置することができればより満足度の高いキッチンが手に入るでしょう。
今回はガスコンロとIHクッキングヒーターの特徴、それぞれのメリット・デメリットについて詳しくご紹介します。
ガスコンロ
ガスコンロは、ガスを燃料にして加熱する機器です。魚を焼けるグリルに2~3口のコンロが付いたタイプのものが一般的です。
ガスコンロのメリット・デメリット
ガスコンロのメリットには、下記のようなものがあります。
- 火を目視で確認できるので調節がしやすい
- どんな種類の鍋でもほぼすべて使うことができる
ガスコンロは炎の大きさを目視で確認することができるので、強火や弱火などの火力調節がしやすいのがメリットです。また、IHクッキングヒーターには対応していないため使うことができない鍋があるのに対し、ガスコンロではほぼすべての鍋を使うことができます。
一方でガスコンロのデメリットには下記のようなものがあります。
- 火を扱うのでもらい火の危険がある
- キッチンが暑くなりやすい
ガスコンロは炎の熱で調理するため、もらい火をする危険があります。特に小さな子どものいる家庭では事故に気を付けなければいけません。また、IHクッキングヒーターに比べて調理中キッチンが暑くなりやすいので、特に夏場などは暑苦しく感じるかもしれません。
IHクッキングヒーター
IHクッキングヒーターはオール電化の住宅で取り入れられている設備で、電気で加熱することによって調理ができる設備です。熱効率が90%以上ととてもよく、火力が分散が少ないです。光熱費の削減にもなると注目されています。
IHクッキングヒーターのメリット・デメリット
IHクッキングヒーターのメリットには下記のようなものがあります。
- 火力が数値として表示される
- もらい火の心配がない
- 天板が平らで手入れが楽
IHクッキングヒーターは炎を使わないため、料理中衣服などにもらい火をする心配がありません。また、天板がフラットなので汚れても軽くふき取るだけで綺麗にすることができます。
一方でIHクッキングヒーターのデメリットには下記のようなものがあります。
- 対応している鍋しか使えない
- 鍋をコンロから離す調理ができない
IHクッキングヒーターでは対応している鍋でしか調理ができないため使えるのはステンレス製や鉄製の鍋だけで、ガラス製や土鍋などは使用できません。
ガスコンロとIHクッキングヒーターの違いは?
それぞれの特徴とメリット・デメリットについてご紹介しましたが、2つの違いをまとめるとこのようになります。
ガスコンロ | IHクッキングヒーター |
---|---|
火を使う | 電気を使う |
火力が目視でわかる | 火力が数値でわかる |
あおり調理が可能 | あおり調理が厳しい |
調理器具を選ばない | IH対応の調理器具のみ使用可能 |
手入れが大変 | 手入れが簡単 |
ガスコンロの方が料理法のバリエーションは豊富になりますが、安全かつお手入れが楽なのはIHクッキングヒーターになります。それぞれのメリット・デメリットから、自分に合った方を選びましょう。
ガス代と電気代はどちらが安い?
ガスコンロもIHクッキングヒーターも頻繁に使う設備になりますので、設置の費用だけではなくその後かかる光熱費が気になるという方も多いと思います。
都市ガス、LPガス、電気を30分利用した際の費用は?
1kWhあたり20円と計算すると、ガスコンロとIHクッキングヒーターを30分間使用した際に発生する費用は下記のようになります。
都市ガス | 平均11円 |
---|---|
プロパンガス | 平均21円 |
電気(昼) | 平均38円 |
電気(夜) | 平均12円 |
ここから分かる通り、実はガスと電気どちらが安いかというのか一概には言えず、都市ガスとプロパンガスのどちら使うか、昼と夜どちらに電気を使うかによってお得度は変わってきます。
光熱費をお得にするには?
多くの場合は 都市ガス>電気>プロパンガス の順番で光熱費が安くなるということを覚えておきましょう。ガスはプロパンよりも都市ガスを利用したほうが費用はお得になります。
また、電気に関しては夜の時間に出来るだけまとめて料理をしたほうがお得になるだけではなく、そもそもどの電力会社でどんなプランを使うかによっても費用に幅ができるでしょう。
ガスコンロ・IHクッキングヒーターの交換費用は?
ガスコンロやIHクッキングヒーターをいざ導入しようとしたとき、費用はどれくらい必要になるのでしょうか?もともと使っていたものから交換して取り付けるとしたら、パターンは下記の4つになります。
- ガスコンロからガスコンロへの交換
- ガスコンロからIHクッキングヒーターへの交換
- IHクッキングヒーターからガスコンロへの交換
- IHクッキングヒーターからIHクッキングヒーターへの交換
交換費用は取り付け工事費と設備本体の価格の合計になります。既存の設備と交換する設備な何なのかによって工事費は変わってきますので、ひとつひとつ見ていきましょう。
ガスコンロからガスコンロへの交換
ガスコンロからガスコンロへの交換費用 | 4万~20万円 |
---|
ガスコンロからガスコンロへの交換工事はおおよそ2万円ほどになることが多く、あとはガスコンロ本体の価格によって費用は前後します。
ガスコンロからIHクッキングヒーターへの交換
ガスコンロからIHクッキングヒーターへの交換費用 | 10万~25万円 |
---|
IHクッキングヒーターを使用するには200Vの電源が必要になります。もともとIHクッキングヒーターを使っていなかったキッチンには電源が設置されていないことが多いため、電源を確保するための工事も必要になり費用が高額になってしまうことが多いです。
IHクッキングヒーターからガスコンロへの交換
IHクッキングヒーターからガスコンロへの交換費用 | 要見積もり |
---|
IHクッキングヒーターからガスコンロへの交換は、ガス管によって費用が大きく変わるため決まった相場はありません。
例えばガス管がキッチンに備え付けられていたり、もともとガスコンロを使ってからIHクッキングヒーターに交換したけれどガスコンロに戻したいといったご家庭であればガス管が残っている可能性があります。こうした場合だとさほど費用が膨れ上がることはありませんが、初めからガス管がないキッチンの場合はガス管の設置だけで10万円はかかると見積もっておきましょう。
このパターンの交換は状況によっては費用が高額になるため、まずは一度業者に見てもらった見積もりを出してもらうのが確実です。
IHクッキングヒーターからIHクッキングヒーターへの交換
IHクッキングヒーターからIHクッキングヒーターへの交換費用 | 5万~22万円 |
---|
IHクッキングヒーターからIHクッキングヒーターへの交換工事費は2万円弱ほどが相場で、そこに本体価格か加わったものが全体の金額になります。
キッチンの交換はライフスタイルに合わせて
どのパターンの交換であっても、設備本体の価格が全体の費用に大きく影響します。設備のグレードやオプションをよく検討してからリフォームを行いましょう。
キッチンの交換を機にガスコンロかIHクッキングヒーターかを見直そうとしているなら、ぜひライフルタイスに合わせたものをお選びください。