スケルトン・インフィル住宅の特徴は?
スケルトン・インフィルという考え方を知っていますでしょうか?オランダ人建築家であるニコラス・ジョン・ハブラーケンが最初に提唱したと言われている考え方で、建物をスケルトンとインフィルに分離させる手法です。
スケルトン | 建物を支える構造部分 |
---|---|
インフィル | 建物内の間取りや設備 |
イメージ的には、箱がスケルトン、その中身がインフィルになります。スケルトンとインフィルを分けることによって間取りに可変性かできるので、スケルトン・インフィル住宅は間取りなどの内装を自由に変えやすいという特徴があります。
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さらに、一般的に建物の内装設備の寿命は30年程度、外装設備は60年程度だと言われています。内装に合わせると建物の寿命は30年ということになりますが、外装自体は60年以上もちます。
つまり、建物をより長期的に活用していこうと考えたとき、内装と外装には寿命のずれがあるため分けてしまった方が合理的です。外側を頑丈に作り、内側は簡単に作り変えられるようにすることで建物を長く使えるようにする手法でもあります。
スケルトン・インフィル住宅3つのメリット
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ライフスタイルに応じてリフォーム・リノベーションが簡単
スケルトン・インフィル住宅は間取りや内装を変えやすい構造になっているので、リフォームやリノベーションがやりやすくなっています。
例えば子どもがいるご家庭は、小さいうちはオープンスペースで遊ばせて見守れるように、思春期には個室を用意してプライベートを確保できるように、など家の間取りを変更したいタイミングがやってくると思います。スケルトン・インフィル住宅であれば、このような変更にも対応しやすいです。
内装のメンテナンスがしやすい
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スケルトン・インフィル住宅の場合、従来の住宅に比べて内装の交換が簡単にできます。この内装の中には壁や床だけではなく配管類やパイプ類なども含まれており、構造体と分離して作られています。このような構造によって日常のメンテナンスや何か不都合が起こった際の部品の交換などが簡単です。
世代を超えて永く住み続けられる住宅に
そもそもスケルトン・インフィル住宅はリフォームを前提とした工法です。家に住むのが親世代から子世代へと移っても、そのときの家庭の好みで家をリフォームすることができます。
スケルトン・インフィル住宅2つのデメリット
騒音対策が必要になるケースも
スケルトン・インフィル住宅には賃貸もあり、利用者は自費でリフォームすることによって内装を自由に変更することができます。
しかしリフォームの自由度が高いがゆえにすべての部屋で間取りが異なり、例えば寝室の真上にトイレやお風呂が設置されている場合もあります。近隣の生活音が気にならないよう、また近隣に迷惑をかけないよう、インフィルの遮音性はしっかり高めておきましょう。
リフォームの場合は間取り制限がかかることも
ロングライフ住宅としてメリットも多いスケルトン・インフィルですが、実はまだ定義が曖昧な部分もあります。
比較的に新しい工法で普及が広がっていないこともあり、業者によって得意不得意の差が激しくなりがちです。依頼する業者によっては間取りの変更が思い通りに叶わないケースもあるのです。
スケルトン・インフィルで自由かつ快適な生活を
日本の住宅事情からすれば、画期的とも言える概念を持ち込んだスケルトン・インフィル。自由度の高さや、ひとつの物件を長く愛することができるメリットから注目度が高まっています。
ひとつの家に長く住み続けたい、子や孫の世代にも家を引き継いでいきたいという方は、ぜひスケルトン・インフィル住宅を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?
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