業者からリフォームの見積書を出してもらった際に諸経費と書かれた欄を見たことはありませんか?言葉からだけでは何の費用なのかが見えてこないため、「費用を余分に取られているのではないか?」と不安になった方もいるかもしれません。
しかし、悪徳業者が諸経費の金額を不当に高額にして儲けていたケースがあるのも事実です。
ここからは諸経費に惑わされないよう、費用の内訳や金額の相場を詳しく見ていきましょう!
諸経費の内訳と相場
工事費全体の内訳は?
諸経費の中身を見る前に、まずは工事費全体の内訳がどうなっているのかを見てみましょう。
工事費全体の内訳は、
工事原価 + 現場管理費 + 一般管理費(諸経費)
となっています。それぞれの中身は下記の通りです。
工事原価 | 工事に必要な原価。職人の人件費、手間賃、材料費 など |
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現場管理費 | 現場で適切な工事がされているかを管理するために必要な費用。現場監督の人件費、保険料、図面製作費、通信費、交通費、現場対策費 など |
一般管理費 | 事務所の管理や営業活動で必要な費用。諸経費。 |
諸経費と言われるのはこの一般管理費の部分で、リフォーム会社の事務所の維持管理費や営業活動に必要な費用になります。では、一般管理費(諸経費)の内訳を詳しく見ていきましょう。
一般管理費(諸経費)の内訳
一般管理費(諸経費)の内訳はおおまかに下記のようになります。
- 人件費(営業マンや事務員)
- 水道光熱費
- 事務用品費
- 交通費
- 通信費
- 技術関連費
- 減価償却費
- 租税公課
- 保険料(事務所の火災保険など)
- 契約保証費
- 広告宣伝費
このように、工事現場とは直接関係ない場所で必要になるのが諸経費です。見積書に記載する諸経費はリフォーム会社ごとに考え方が異なり、内容を上手く説明できない営業マンがいるのも事実です。
見積書の諸経費に気になる点があるなら、うやむやにせずに納得いくまで聞いてみましょう。
諸経費の相場は工事費の8%~20%
諸経費の相場は一般的に工事費全体の8%~20%とされています。
しかし、気を付けなくてはいけないのが諸経費の割合が低いからと言って金額が安いとは限らないことです。諸経費はリフォームに必要な全体の工事費が安い方が割合が高くなり、工事費が高い方が割合が低くなるので、相場である8%~20%という数字も絶対ではありません。
業者によっては25%や30%になるところもありますが、同じ業者でも工事の規模によって変わることもあります。
見積もりを比較する際の注意点
諸経費については業者に遠慮なく聞いてみる
見積書の諸経費欄に内訳が書いていなかったら、どんな費用がいくら必要かやなぜこの金額になるのかを遠慮なく聞いてみましょう。ここで納得のいく回答を素早く用意してくれる業者であれば、信頼できると判断できるかもしれません。
逆に下記のような業者は候補から外した方が良いかもしれません。
- 見積書の中で不明朗な諸経費があまりにも多い業者
- 諸経費は0円だが工事費があまりに高い会社
- 諸経費の内訳を説明したがらない業者
単に諸経費の割合が低いから妥当な金額かというのは一般の方はなかなか分かりません。適正な金額かどうかを判断するには、できるだけ多くの業者から見積もりを取り、金額や内容を比較検討することが必要不可欠でしょう。
リフォーム業者の比較は慎重に
リフォーム業者の数はとても多く、開業するのに資格がいらない場合もあるため、悪質な業者がたくさん紛れているのも事実です。そのような業者に不当な諸経費を取られて損をしないよう、また粗悪なリフォーム工事をされて家を傷められないよう、見積書は慎重に比較して選考しましょう。